福井 晴敏氏の本の中では、これが一番好きです。
「亡国のイージス 」、「終戦のローレライ」は映画にもなりましたが、これは映画化は無理でしょう。
私は10年くらい前に読んだのですが、そのスケールの大きさに驚いた。
あらすじはこちらに素晴らしいサイト を見つけたのでどうぞ。
テーマは深い。
自立できない日本。 アメリカに、全て安全保障をまかせっきりにしている、平和ボケの日本。
そんな中、アメリカ国防総省に本気で戦いを挑んだ、ひとりの日本人。
最強のコンピューターウイルスと、最強のテロリスト。
テロリストの秘密兵器が、超人的な能力を持った少女というのも、「終戦のローレライ」に通じるところがありますね。
その少女の戦うシーンがとても印象的でした。
特に閃光弾を使って数十人のアメリカ兵をやっつけるところとか。
高速道路にダンプを止めて荷台の土砂をばらまいて、敵の動きを止めるところとか。
ただ、途中で一部、話が読めてしまったのでちょっと残念。
ブッシュ大統領(父の方)が、第二次大戦中乗っていた戦闘機が日本軍機に撃墜され、九死に一生を得たこと、後にCIA長官を務めたこと、をちょうどその前に読んだ本で知っていたので、なんとなく話の筋が読めてしまった・・・。
でも、とても楽しめる小説です。 読み後味、すっきりします。
第44回江戸川乱歩賞受賞、だそうです。