2012年7月4日水曜日

悪い本

「悪い本」、これは絵本です。

怪談絵本というジャンルです。
子供向けではありません。
でも、ある程度の年齢なら、読んでも大丈夫かも。

できれば買って、夜、独りのとき、読んで下さい。
そのとき、声に出して読んで下さい。

きっと怖い。

何か意味深な文章。
途中の絵の不気味さ。

子供って、怖いときありますよね。
無表情な子供の顔は、怖い。
それは、子供は常に無邪気で、表情豊か、っていう先入観を大人が持っているから。

でも子供って、残酷な一面もありますよね。
良く見るでしょう、アリを殺すのに夢中になっている子。
そうやって、ちゃんとした大人になっていく。



2012年6月13日水曜日

やっちゃれ やっちゃれ


これは図書館で借りました。
以前、忘れましたがどこかの首長さんが推薦していたので、読んだのです。

高知県、私は行ったことありませんが、坂本竜馬の国ですね。
この高知県が独立する、という話です。

全くのフィクションかと思って読んでいくと、現在日本の地方自治の問題点、例えば、地方交付税交付金制度が、どれだけ地方を国に頼らなければいけない状態にしているか、という問題点を、はっきりさせてくれたりして、意外と勉強になります。

地方自治の独立性というものが叫ばれてだいぶ経ちますが、どれだけ独立性が保たれているのでしょう?
財政破たん寸前の自治体は多く、国からの補助金で何とかつながっているところもあるでしょう。
補助金をもらうということは、それだけ国の指図に従わざるを得ない・・・。

この小説は、四国の1県に過ぎない高知県(ググればわかりますが、高知県は産業規模の大きさは全国で下から2、3番目です)が、もし、独立国として出発したらどうなるか、をリアル?に書いています。

日本人でなくなるのか? パスポートは? 戸籍や年金はどうなる? 通貨は? 経済は?

でも小説ですのでちゃんとストーリーもあります。
途中、「えっ!」と驚くシーン(ありえない展開)があります。

ただ、高知県が独立するのは無理があるなあ。
沖縄とか、九州、北海道とかなら現実味があって面白い。

沖縄なら台湾と貿易して経済は何とかやっていけそうだし、九州なら中国・韓国との貿易で、北海道ならロシアと組んで北方領土を特区にしてエネルギー開発で独立する。

地域経済が活性化すれば、別に独立しなくても連邦制とかでやっていけば良い、と思ったのが、この本を読んだ感想でした。






2012年6月12日火曜日

理由 宮部みゆき


この間、ドラマで宮部みゆき原作の作品がやっていたので思わず見た。
でもやっぱり本を先に読むとちょっとイメージが・・・。
この「理由」は、高層マンションに起きた殺人事件がきっかけで、家族とは何か、ということをテーマに問いかける。

隣近所も知らない都会の孤独と、親の愛情、家族愛。

殺人事件で殺された4人家族が、実はまったくの他人。そしてその部屋の持ち主も別人。
最初は、何だ?この小説は?
って思ったけれど、ぐいぐい引き込まれる。
ドラマも良かったけれど、小説の方がやっぱり泣ける。

ドラマと言えば、「レベル7」もやっていた。 こちらはSFチックな病院を舞台にしたサスペンスで、つっこみどころもたくさんあり、あまり感情移入できなかった。
宮部みゆき作品は、少年・少女が必ずキーパーソンとして登場する。
「我らが隣人の犯罪」もおすすめ!
短編なので読みやすいけれど、後に残るのだ。